
2022年9月22日
<2022年梅雨明け 大幅見直し>
2022年9月、当初発表された
梅雨明けの時期よりも、
およそ1か月近く遅くに修正された。
当初、
6月下旬に多くの地域で発表された梅雨明けが、
確定値では7月下旬に修正された。
毎年秋になって、
梅雨入りと梅雨明けの時期は正しかったか
判断されるが、
これほど大幅な見直しは珍しい。
しかし、私の意見としては、
あの時点での梅雨明けの判断は
正しかったと思う!
なぜなら、
記録的な猛暑による犠牲者を防ぐには
梅雨明け発表=>晴れて暑い=>「熱中症警戒」
という、
強いメッセージになったからだ。
実際に、2022年の夏の暑さのピークは、
6月下旬から7月上旬だった。
たとえば、群馬県伊勢崎市をはじめ、
40℃以上の危険な暑さとなったのは
6月25日から7月1日にかけて8回あった。
7月1日に猛暑日の地点数は
235地点でこの夏最多だった。
”猛暑は自然災害”といわれるように、
近年は熱中症による犠牲者の方が、
風水害による犠牲者の数を上回る。
そもそも、梅雨というのは、
「梅雨前線による大雨に警戒」という、
メッセージになる。
梅雨入り、梅雨明けを発表しているのも
これが一つの理由になっている。
当時、”戻り梅雨”はあるとの
織り込み済みだった
6月下旬時点での梅雨明け発表は、
危機管理の観点から正しい判断だったと思う。
2022年9月11日 気象予報士・防災士 平井信行