2度目の100㎞完走~装備と準備はメンタルを強くする!

2023年1月23日

私事ですが、 本年最初のレースが1月15日に開催された100kmウルトラマラソン大会でした。東京の柴又を発着として、江戸川の土手沿いを走るコースでした。朝7時にスタートして、夜20時40分にゴールしました。2度目の100kmウルトラマラソンを完走しました。

この大会に備えて、年末年始の仕事の無い日は走り込みをしました。去年12月25日日曜日のクリスマスには約30km、12月29日から1月3日までの休日には、6日間で合計約90km、1月7日土曜日から9日成人の日まで3日間で約50㎞を走りました。年末年始に、これだけ走り込んだのは初めてでした。ですから、100kmを完走できる自信はありました。あとは、当日の天候が気がかりでした。

1月15日の大会当日は、事前に東京の気象情報を自分なりに予測し、寒さと雨は覚悟していました。このため、防寒と防水を兼ねたウエアー、手袋を準備しました。また、レースの後半は日没で暗くなるので、防水のヘッドライトをリュックに入れて、背負って走りました。低体温症と夜間の安全走行のためには、このような装備をしっかりすることが必要不可欠です。

朝4時に起床し、気象情報の最終チェックをしました。当初の予想通り、午前中は曇りで北風が冷たく、午後は次第に冷たい雨が降り出し、気温が朝よりも低下する確率が高くなりました。

午前7時にスタートしてから間もなく、膝に鈍痛を感じました。この状態が50㎞付近まで続き、きょうは無理せず粘りのレースしようと決めました。元々膝には不安を抱えていたので、テーピングと2重のサポーターで補強をしていました。ですから、少々のトラブルには耐えられると思いました。このような装備をしていたため、痛みで心が折れることなく走ることができました。

50㎞を過ぎてから、知人が応援に来ていました。「頑張って!」と声をかけてもらい、私も手を振って「ありがとう!」と返答すると、これまで痛かった膝が不思議と普通の状態になりました。黙々と走っていて、気持ちを膝の方に向け過ぎていたのでしょう。明らかに、応援でパワーをもらったのと同時に、気持ちのギアチェンジができました。

レースの後半には、疲労が蓄積する中、予想通り冷たい雨が降り始めました。日没となり、辺りが暗くなってきました。沿道にいた応援の人もいなくなり、レースを辞めるランナーもちらほら出始めました。真っ暗闇の土手沿いのコースを防水ヘッドライトを頼りに、ひたすら足を前に進めました。吐く息の白さが増し、ライトで照らされると視界が遮られるほどでした。時折、冷たい雨が目の中に入り、目を空けていられほどでした。

こうして、冷たい雨と寒さと孤独、疲労と闘いながら100㎞走り終えた時は、達成感に満ち溢れていました。改めて、装備と準備はメンタルを強くすると同時に、過酷な環境で物事を成し遂げるためには重要だと思います。

2023年1月23日

気象予報士・防災士

平井信行