2016年7月 台風1号の発生が7月までずれこんだわけ

2016年7月1日

台風1号の発生が遅かった。7月3日に発生。過去に7月に台風1号発生がずれ込んだのは’73年と‘98年の2回。二つの年に共通しているのは、春にエルニーニョ現象が終息し、夏にラニーニャ現象が発生したこと。ことしもこのパターンに近い。この理由は、エルニーニョ現象が終息に向かうとインド洋の海面水温が高くなり、東西循環の影響で台風発生地域のフィリピン付近で下降気流となって雲ができにくくなるから。さらに、ラニーニャ現象に向かうときは、太平洋の赤道付近で東風が吹きやすくなり、太平洋で高気圧循環になるため。