北海道の猛暑と熱帯低気圧多発の関係

2021年8月16日

北海道では7月から記録的な猛暑。

旭川では猛暑日が観測開始から去年まで7回、

しかし、この夏だけで10回(8月7日時点)。

太平洋高気圧が北に偏って張り出し、

偏西風が北海道の北まで北上したのが原因。

 

旭川や札幌の連続真夏日記録だった

それぞれ、1916年や1924年も

このパターン。

この夏と同じように本州の南海上のすぐ近くで

熱帯低気圧が発生というのも類似。

 

1989年もこのように太平洋高気圧が北偏し、

本州の南海上で熱帯低気圧や台風が多発した。

この年も今年と同じラニーニャ現象が春までに終息。

太平洋高気圧の北偏の原因について

1989年とことし2021年の夏が共通しているのは、

チベット高気圧の東への張り出しが弱いこと。

このため、上空の寒気が日本の南海上まで南下し、

南海上の高水温エリアで対流活動が活発になった。

本州のすぐ南では熱帯低気圧が発生しやすかった。

この対流活動の活発域の北偏に伴い、

太平洋高気圧の位置も通常よりも北に偏って、

この夏は特に北海道では猛暑になったとみられる。

2021年8月7日